放射性物質流出、海への拡散を予測 文科省
文部科学省は12日、東京電力福島第1原子力発電所の事故による海への放射性物質の流出について、拡散状況を予測するシミュレーション(模擬実験)結果を発表した。12日までの流出分で予測すると、5月1日には福島県沖の全海域で国が定める濃度限度以下になるという。
同省所管の海洋研究開発機構の海流予測技術を応用し放射性ヨウ素131とセシウム137の拡散を予測した。東電が沿岸で実施する海水調査のデータから放射性物質量を推計、計算を簡単にするため水平方向にしか拡散しない前提条件で、垂直方向は無視した。
その結果、4月15日段階では第1原発から東に100キロメートルほど離れた海域まで、ヨウ素131が濃度限度を超える1リットルあたり40ベクレル以上となった。5月1日になると拡散が進み、全域でいずれも濃度限度以下になった。
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