グーグル地域幹部のゴニム氏、エジプトデモの象徴に
エジプトで広がる若者たちによる反政府デモの新たな象徴として、米インターネット検索大手グーグル地域幹部のワエル・ゴニム氏(30)が一躍、脚光を浴びている。多くの若者たちが簡易ブログ「ツイッター」でゴニム氏を「英雄」としてたたえ始めた。
ゴニム氏はムバラク大統領の辞任を要求する反政府デモの動員で大きな役割を果たしたウェブサイトの責任者。当局から12日間にわたり拘束されたが7日、解放された。
「12日間寝ていた私は英雄ではない。英雄は通りにとどまり、命をかけデモを続けた名前も知らない人々だ」。解放後の地元テレビによるインタビューでは涙ながらに犠牲者を悼み、若者たちの共感を集めた。デモが8日になって再び多数の参加者を集めたのはゴニム氏の影響が大きいとみられている。(カイロ=岐部秀光)