エジプト、厳重な警戒続く カイロで数千人抗議
シャフィク内閣は初閣議へ
【カイロ=岐部秀光】エジプト各地に広がる反政府デモは1月25日の発生から7日で2週間が経過した。ムバラク大統領は同日、シャフィク内閣発足後、初めての正式な閣議を招集。前日のスレイマン副大統領と野党による協議を受け、今後の対応について話し合う見通しだ。事態打開に向け焦点は与野党の政治交渉に移りつつあるとの見方もあるが、デモに参加する若者らはムバラク大統領の即時辞任要求で譲らない立場。7日も首都カイロのタハリール広場で数千人が政権の対応に抗議の声を上げた。
カイロでは多くの商店が7日も営業停止を続けた。一部営業を再開した銀行の前では預金を引き出そうとする人々が長い列を作った。学校などの公共サービスも停止したままだ。カイロ中心部ナイル川沿いの通りでも軍が戦車を配置して厳重な警戒を続けている。
通貨エジプトポンドは7日も対ドルで続落し、2005年1月以来の安値となっている。
ロイター通信によるとパレスチナのガザとの境界にある都市ラファハでは、何者かがロケット弾で治安部隊が拠点とする建物を攻撃、警官1人が負傷した。事件の背景は明らかでない。