愛知で新たに鳥インフル 名古屋コーチンなど殺処分
新城市の農場、1万7000羽
愛知県は14日夜、新城市内の種鶏農場で死んだ鶏が「H5型」の高病原性鳥インフルエンザに感染していたことを確認したと発表した。県は同農場で飼育する名古屋コーチンなど全1万7500羽を16日までに殺処分するとともに、同農場から半径10キロ以内を「移動制限区域」に指定して鶏などの移動を禁止し、感染の拡大を防止する。
県内で今年、高病原性鳥インフルエンザが確認されたのは先月の豊橋市に続き2例目。
この種鶏農場では名古屋コーチン3465羽、「もみじ」という採卵鶏1万16羽、ブロイラー2516羽などを飼育している。14日朝、ブロイラー約20羽が死んでいるのが見つかり、簡易検査で陽性反応を示したことから、県家畜保健衛生所(岡崎市)で遺伝子検査を実施。同日夜、H5型が検出された。
県は新城市の協力を得て殺処分に着手。鶏は殺処分後に焼却する方針で、フンなど一部は埋却を検討している。
県は15日以降、周辺の農場・関連施設への立ち入り検査も実施する。発生農場から半径10キロメートル以内の「移動制限区域」には、愛知県内に農場14戸と食鳥処理場など関連施設が5カ所、静岡県内に農場2戸がある。
新城市の種鶏農場は、先月、高病原性鳥インフルエンザが確認された豊橋市の農場とは20キロ以上離れており、県は「2つの感染事例に関連はない」とみている。
豊橋市の農場から半径5キロメートル以内に適用している「移動制限区域」については、新たな感染が確認されない限り、予定通り25日に解除する。
15日に新知事に就任する大村秀章氏は同日午後、豊橋市内の発生農場や埋却地を周辺から視察。その後、新城市内に入って現地状況を把握するとともに防疫対策を指揮する。