再生医療の研究「日本盛り返し」 山中京大教授が講演
文部科学省などが15日研究シンポジウムを開き、様々な組織に育つ新型万能細胞(iPS細胞)を世界で初めて作った京都大学の山中伸弥教授が講演した。世界との激しい研究競争のなかで論文数で劣勢気味の日本について「この2年間で盛り返している」と発言。「700人を超える国内研究者がiPS細胞の研究に日夜取り組んでいる」と述べた。
iPS細胞を治療に生かす取り組みとして「(慶応義塾大学の)脊髄損傷や、(理化学研究所の)網膜変性症の研究が進んでいる」と紹介。将来はパーキンソン病や糖尿病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)が発症する仕組みの解明も目指していることを表明した。
「多くの研究者がサムライジャパンとして力を合わせて研究を進めていく」と国内の大学や産業界に連携を呼びかけた。