比政府、ペソ建てグローバル債を再発行 3月までに
【マニラ=遠西俊洋】フィリピン政府は来年1~3月、同国通貨であるペソ建てのグローバル債を再び発行する意向を示した。同債を9月に初めて発行したが、予定額を10倍以上上回る応募があり、市場から一定の信認を得たと判断した。比政府は為替変動リスクを回避するため当面、米ドル建ての起債などは計画せず、ペソ建てグローバル債の発行を定期化する考えだ。
ペソ建てグローバル債はフィリピン以外の主要市場で募集する比国債。償還期間は10~20年を想定。初の発行時は償還期間10年で、表面利率は4.95%と日米国債などより利回りが高かった。米ドル換算で133億ドル(約1兆1100億円)の応募があり、予定通り10億ドルを発行した。
比政府は自国の実質国内総生産(GDP)成長率の見通しを今年5~6%、来年7~8%としている。海外投資家の資金が入りやすい環境で、比株式相場も前年末比30%超の上昇と高水準で推移する。