水道水の摂取制限「統一指針を」 都が国に要望
放射性物質が検出された飲用水の摂取制限を巡り東京都は26日、「国の対応が国民に無用な不安と混乱を生じさせている」として、政府に対し、現在は暫定規制値を用いている水などの放射性物質濃度に関する正式な規制値を設けるとともに、国が摂取制限の統一指針を定めるよう要望した。
要望書は、暫定規制値を超えた水について、国が「原則飲用を控えてほしい」としつつ、「代替できない場合は飲用しても差し支えない」と説明しているのは分かりにくいと指摘。摂取制限と解除の判断を自治体に委ねていることも批判し、国の責任で広報するよう求めた。
都は23日、金町浄水場(葛飾区)で22日に採取した水道水から乳児向け暫定規制値(1キログラム当たり100ベクレル)を上回る放射性ヨウ素を検出、乳児の摂取を控えるよう呼びかけた。しかし24日には規制値を下回ったため、摂取制限を解除した。
都によると、26日午前6時に金町、朝霞(埼玉県朝霞市)、小作(東京都羽村市)の3浄水場から採取した水の放射性ヨウ素濃度はいずれも乳児向け暫定規制値を下回り、規制値以下は3日連続となった。同日の濃度は金町は同34ベクレル、朝霞は48ベクレル、小作は検出されなかった。