津波警報、30超の太平洋岸の国・地域に 中ロやNZも
太平洋津波警報センター(米ハワイ)は10日(日本時間11日)、日本の東北・関東大地震で、ロシアや台湾、ニュージーランド、インドネシア、チリなど30以上の太平洋沿岸諸国・地域に津波警報を出した。
ほかに警報が出たのは、フィリピンやオーストラリア、パプアニューギニア、メキシコ、パナマ、ペルーなど。米気象当局によると、米国の西海岸のほぼ全域にも津波警報が出された。
ロシア気象当局は北方領土を含む千島列島(クリール諸島)に津波警報を発令。インタファクス通信などによると、北方領土の色丹島で最大3メートル、択捉、国後両島で約2メートルの津波が観測され、島民の一部が高台に避難したが、被害の情報はない。
ロシア非常事態省は千島列島で約1万1千人が安全な場所に避難したとしている。AP通信によると、インドネシアでも北東部の住民数千人が高台などに避難した。
中国政府の国家海洋予報台は、津波が中国沿岸に到達する恐れがあるとして、浙江省や上海市などに津波警報を発令した。フィリピン当局は、同国東部の太平洋沿岸地方に津波警報を出し、住民らに避難を呼び掛けた。
太平洋津波警報センターの担当者は、同センターが津波警報を出した国・地域のうち、ハワイが最も影響を受け、1メートルを超える津波が到達する可能性があると予測した。
オーストラリアの有力紙オーストラリアン(電子版)によると、中国の北京でも揺れを感じたという。台湾では気象当局が北東部の沿岸住民に津波の警戒を呼び掛けた。(共同)