旧石器時代に航海? ギリシャ・クレタ島で石器発見
アテネからの報道によると、ギリシャ文化省は4日までに、南部クレタ島で70万年前から13万年前につくられたとみられる斧(おの)などの石器を発見したと発表した。アフリカ大陸で生まれた人類は陸伝いに欧州まで移動してきたと考えられてきたが、旧石器時代から航海し、クレタに渡っていた可能性を示す発見とみられている。
ギリシャ周辺のエーゲ海で人類が航海したことを示す最古の記録は約1万1千年前にさかのぼるが、今回の発見はこれを大幅に上回るものとなっている。
石器はギリシャと米国の考古学チームがクレタ島南岸のプラキアス近くの洞窟などで発見。同チームは石器をつくった人類の祖先がどこから来たかなどを調べるため、追加調査を行いたいとしている。
クレタ島はギリシャ文明発祥の地ともされ、欧州最古の文明の一つであるミノア文明が栄えた。(ローマ=共同)