各地の放射線量、19日は大きな変動なくほぼ平常値
文部科学省が19日に同省ホームページで公表した全国47都道府県の大気中の放射線測定結果によると、線量は前日と比べて大きな変動は見られなかった。一部を除き平常値の範囲内で、いずれも健康被害につながるレベルより低い値だった。
各都道府県の過去の平常値の範囲は毎時0.01マイクロ(マイクロは1000分の1ミリ)シーベルト~0.1マイクロシーベルト。午後4~5時の間で最も高かったのは水戸市の毎時0.170マイクロシーベルトで、平常時の約5倍。宇都宮市でも同程度に高かったが、低下傾向にある。近畿や中国、四国、九州の各地もいずれも平常値範囲内だった。福島県と宮城県は別の方法で測定しており、同結果には含まれていない。
一般の人が浴びる放射線の限度量は自然の放射線や医療用エックス線などを除いて年1ミリシーベルト。測定された放射線量は健康被害に直結しない。
宮城県は同日午前9時台に、仙台市東北電力本店ビル駐車場の放射線計測値が毎時0.20マイクロシーベルト、山元町役場付近は午前11時台に毎時0.87マイクロシーベルトだったと発表した。毎時0.87マイクロシーベルトは県内最大値だが、10日間継続しても屋内退避の基準の約50分の1の量だとしている。
福島県が同日発表した県内の放射線測定値では、最も高い値が飯舘村の毎時21.80マイクロシーベルトだった。同地点の平常値は不明だが、県内の他地域の平常値は毎時0.04マイクロシーベルト前後。同県は胃のX線集団検診1回の放射線量600マイクロシーベルトと比較しても十分に下回る値で、健康に影響ないレベルとしている。
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