首都圏の企業、相次ぎ自宅待機 日産・JFEなど
東京電力による計画停電(輪番停電)発表による交通混乱を受け、首都圏の企業では自宅待機の動きが広がっている。
横浜市に本社を置く日産自動車では14日朝、本社勤務の全社員に携帯メールで「自宅待機でも構わない」との通知を出した。横浜ゴムは東京本社の社員は基本的に自宅待機とした。JSRは「交通遮断休暇」という社内ルールを適用し、出社が難しい社員は有給休暇扱いとした。
JFEスチールも都内の本社勤務者について一部で自宅待機を指示した。ユニバーサル造船は川崎市にある本社と京浜事業所(横浜市鶴見区)に勤務する従業員に自宅待機を指示した。
三菱重工業で原動機製品を生産する横浜製作所(横浜市)は通勤困難者を自宅待機させる。シチズンホールディングスは田無駅(東京都西東京市)にある本社への電車通勤が困難になったことから、1000人超の従業員に自宅待機を指示した。
資生堂は安否確認メールシステムを使い、本社勤務の社員を対象に交通手段から出社が困難な社員を対象に自宅待機を促す一斉メールを送信。花王も出社できない社員については自宅待機を要請している。
アサヒビールも出社しにくい状況にある社員に対し、自宅待機も可能とする指示を出した。サッポロホールディングス(HD)も首都圏に勤務する従業員(アルバイトなど含む)に対し、無理な出勤は控えるよう指示した。
外食業界では日本マクドナルドホールディングスは鉄道のライフラインの混乱から、東京・新宿の本部勤務の社員に対して、自宅待機を許可する指示を出した。ハンバーガーチェーン2位のモスフードサービスは従業員の出勤が難しい店の営業は「個々の店に判断を任せている」という。
ほかにも、スポーツ専門店のゼビオは「(イオンなど)施設側の意向を確認中」だが、数店舗は休業するもよう。東京・千代田区の東京オフィスでは社員をなるべく1フロアに集約して節電している。