三重で鳥インフル確認 南伊勢町、26万羽殺処分へ
三重県は26日、同県南伊勢町の養鶏農場で鳥インフルエンザに感染した疑いのある鶏が見つかり、遺伝子検査の結果、H5型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。
県は家畜伝染病予防法に基づき、農場で飼育されている約26万羽を殺処分する。1つの農場での殺処分としては、全国の感染例で今冬最大。死骸は近くの山林に埋却する予定。半径10キロ内を移動制限区域としたが、圏内には現在、鶏を飼育している別の施設はないという。
県などによると、発生農場で26日午前8時ごろ、約1万2千羽を飼育している鶏舎で22羽が死んでいるのが見つかった。普段死ぬ数よりも多かったため農場が通報し、県が10羽を簡易検査した結果、4羽から陽性反応が出た。農場は鶏卵を主に県内に出荷している。
野呂昭彦知事は26日夜、県の対策本部の会合で「県民の安全安心を確保するため、万全の対応をお願いしたい」と指示した。県の要請を受け、陸上自衛隊も殺処分などの防疫措置を手伝う。
三重県では今月中旬、同県南部の紀宝町で高病原性鳥インフルエンザ感染が確認され、鶏約6万5千羽が殺処分された。〔共同〕