携帯純増数、ソフトバンク3年連続首位 iPhone好調
10年、4社合計も3年ぶり増加
電気通信事業者協会が11日発表した2010年の携帯電話契約数によると、新規契約から解約を差し引いた純増数でソフトバンクモバイルが3年連続の首位を維持した。NTTドコモなどを含めた4社合計の年間純増数は644万3500件と、09年に比べ34.5%増えた。07年に累計1億件を突破した契約数は08年以降は純増数の減少が続いていたが、高機能携帯電話(スマートフォン)の需要拡大などで3年ぶりの増加に転じた。
ソフトバンクモバイルの10年の純増数は273万2700件。月ベースでは第2世代携帯電話(2G)の終了に伴い昨年3月に純減となったものの、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売好調を背景に、同4月から9カ月連続の純増数1位を維持している。
NTTドコモの純増数は177万3900件で3年連続の2位。スマートフォンやデータ通信端末を中心に契約を伸ばし、年間純増数は前年から約50万件増えた。09年に純増数4位だったKDDI(au)は113万4400件と3位に浮上。4位のイー・モバイルは80万2500件で、前年の3位から後退した。
携帯4社以外を見ると、高速無線「WiMAX(ワイマックス)」サービスを提供するKDDI系のUQコミュニケーションズの10年の純増数は46万800件で、累計契約数は50万件を突破した。会社更生手続き中のウィルコムのPHSは65万1600件の純減となった。
一方、電子情報技術産業協会(JEITA)が11日発表した10年11月の携帯電話・PHS端末メーカーの国内出荷台数は、前年同月比1.2%増の317万5000台だった。2カ月ぶりに前年を上回った。
10年4~11月の累計ベースの出荷は、前年同期に比べて7.8%増の2243万台。携帯各社は07年に販売方法を見直し、月額利用料を下げる一方で端末の店頭価格は引き上げた。この影響で携帯端末の出荷は減少が続いていたが、ここにきて下げ止まりが鮮明になっている。