税・社会保障、共通番号へ議論加速 改革検討本部
政府・与党は21日午前、首相官邸で社会保障と税の一体改革を議論する「社会保障改革検討本部」(本部長・菅直人首相)の会合を開いた。消費税率引き上げを含む社会保障改革案の6月の取りまとめに向け、首相と関係閣僚、与党幹部、経済、労働、言論各界代表、学者による「集中検討会議」の新設を決定。制度改革と並行して共通番号導入の実務的な議論を加速するため、副大臣級の番号制度実務検討会の座長を官房長官から与謝野馨経済財政担当相に代えることも決めた。
与謝野氏を加えた新布陣の検討本部の初会合。首相は「持続可能な新しい社会保障制度の改革が進み始めたと言われるような結果を出すよう努力してほしい」と強調。民間人を交えた集中検討会議の新設を踏まえ「国民的な議論を進める観点も大事にしながら進めてほしい」と呼びかけた。
集中検討会議は首相が議長、与謝野氏が議長補佐に就任した。委員となる関係閣僚や与党幹部、有識者は少数に絞り込む。学者中心の有識者会議とは異なり、政治家と民間人を混在させ、首相官邸が主導する形で改革案づくりを推進したい思惑がある。今後、与謝野氏を中心に人選を急ぐ。