第一三共、インフル薬を発売 今季、最大で400万人分供給
第一三共は19日、純国産のインフルエンザ治療薬「イナビル」を発売した。専用の器具を使って吸入するタイプ。同じ吸入タイプの英グラクソスミスクライン製の「リレンザ」が1日2回、5日間の投与が必要なのに対し、1回の投与で済む。第一三共の発売で今シーズンは2305万人分のインフルエンザ治療薬の供給にめどが立った。
第一三共のイナビルは12月末までに200万人分、2011年3月末までには最大で400万人分を供給できる予定。薬価は大人向けに40ミリグラム投与する場合で4161円。国内の製薬会社でインフルエンザ薬を製造するのは海外企業が発見した「ラピアクタ」を扱う塩野義製薬に次いで2社目。
インフルエンザ薬では、中外製薬が輸入販売する「タミフル」の日本向け在庫を1240万人分確保している。グラクソはリレンザを600万人分、塩野義はラピアクタを65万人分確保している。