グーグル、世界最大の太陽熱発電に参画 140億円出資
【シリコンバレー=奥平和行】インターネット検索最大手の米グーグルは11日、米カリフォルニア州南部の砂漠で進んでいる太陽熱発電所の建設・運営プロジェクトに1億6800万ドル(約140億円)を出資したと発表した。同発電所は14万世帯の電力を賄うことができる見通し。グーグルは出資により世界最大規模の太陽光発電所プロジェクトを後押しする。
太陽熱発電は多くの鏡で光を集め、その熱で蒸気を発生させ発電用タービンを回す。今回グーグルが出資したプロジェクトは発電所建設・運営の米ブライトソース・エナジー(カリフォルニア州)が同州南部のモハベ砂漠で約14平方キロメートルの用地を確保して準備を進めている。出力は39万2000キロワットで、2013年の完成を見込む。
グーグルはネット検索事業に不可欠なデータセンターで多量の電力を消費していることもあり、07年から自然エネルギー分野への投資を積極化。風力発電所などへの投資実績があるが、1件当たりの投資額は今回が最大となる。
電力は地元の電力会社に販売する契約を結んでおり、販売で得た資金で投資を回収する。グーグルで環境ビジネスを担当するリック・ニードハム・ディレクターは自社ブログで「世界最大規模の太陽エネルギープロジェクトの完遂を支援できると同時に、投資としても理にかなっている」と述べた。