津波7回で最大6.7メートル、釜石沖 沿岸で高さ2、3倍に
国土交通省は28日、岩手県釜石市の沖合20キロに設置していた波浪計が、東日本大震災で7回の津波を観測していたと発表した。最大高は第1波の6.7メートルで、国交省は沿岸では2、3倍の高さになったとしている。
波浪計は海上のブイに取り付けられ、全地球測位システム(GPS)を利用して波の変動を測定する。震災時に第1波のデータを送信後、通信が途切れていたが、釜石の陸上通信施設を調べたところ、2日分の記録が残っていた。
第1波は地震発生後15分の午後3時1分から観測。約6分間で2メートル海面が上昇した後、約4分間で4メートル以上の急激な上昇があり、同12分にピークを記録した。その後、第3波までを午後5時までに観測、第4波以降は50分程度の周期で繰り返され、最後の第7波は同日午後8時半ごろだった。高さは第1波が突出しており、第2波、第4波が2メートル前後で徐々に低くなった。
その後、海面は地震前に比べ55センチ高い状態が続いており、国交省が原因を分析している。〔共同〕