鳩山前首相、EPA「韓・豪と交渉加速」
【ソウル=山口真典】韓国訪問中の鳩山由紀夫前首相は13日、韓国紙の毎日経済新聞がソウル市内のホテルで開いた「世界知識フォーラム」で講演し、経済連携協定(EPA)について「日本は韓国やインド、豪州と交渉を加速したいと考えている」として「それ以外の国とも可能性を追求していくべきだ」と強調した。日韓関係を「アジア経済をけん引する切っても切れない関係」と規定し、ロシア極東地域の資源開発などで協力すべきだと提案した。
鳩山前首相は「民主党政権は早期に様々な非関税障壁をなくしていく考えだ」と表明。韓国やインドに加え、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)とも「思い切った貿易自由化と経済連携を進めなければならない」と指摘した。
自身が提唱した東アジア共同体構想に関して「まずは経済、社会、文化協力から具体的な行動を起こすことが大事だ」と力説。参加国の枠組みでは「限定的に考えるべきでなく、米国やロシアまで視野に入れる度量が求められる」との認識を示した。