政府・日銀が円売り介入実施 6年半ぶり
財務省・日銀は15日の東京外国為替市場で円売り・ドル買い介入を実施した。市場介入は2004年3月16日以来およそ6年半ぶり。米国の金融緩和観測を背景にドルの先安観が強まり、円は10時30分前に1ドル=82円87銭近辺と、1995年5月31日以来、約15年3カ月ぶりの高値を付けていた。一段の円高を阻止する目的で介入に踏み切ったとみられる。
野田佳彦財務相は10時50分から記者会見し、円売り介入を実施したことを認めた。
円売り介入は10時35分に82円台後半から実施されたもよう。介入を受けて円は下げに転じ、一時84円18銭前後と、14日の17時時点と比べて97銭の円安・ドル高水準を付けた。
円高の進行は輸出企業の業績悪化につながりやすく、景気のマイナス要因になるほか、輸入物価の下落を通じてデフレの一因とされる。このため政府・日銀には早急な円高対策が求められていた。〔日経QUICKニュース〕