NY株続伸、半年ぶり高値 ナスダック2年5カ月ぶり
【NQNニューヨーク=海老原真弓】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸した。前日比64ドル10セント(0.6%)高の1万1188ドル72セントと、年初来高値(1万1205ドル03セント)を付けた4月26日以来、約半年ぶりの水準まで上げた。ドル安を背景に原油など商品先物相場が上げ、エネルギー関連株の上昇で相場を押し上げた。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、28.68ポイント(1.1%)高の2533.52と、2008年6月5日以来、2年5カ月ぶりの高値で終えた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を3日に控え、米連邦準備理事会(FRB)が追加金融緩和策を実施するとの見方も根強かった。金融緩和策が決まり金融市場の余剰資金が株式相場に流入するとして、買いを誘った。
米国で同日に実施された中間選挙で、野党の共和党が議席を増やせば米企業の成長に好意的な政策が打ち出され、相場上昇につながるとの見方から買いが入ったとの指摘もあった。ダウ平均の上げ幅は100ドルに迫る場面があった。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が上昇。「公益」「エネルギー」などの上げが目立った。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約18億4000万株(同)だった。
ホームセンター大手ホーム・デポが2%超上げ、ダウ平均の構成銘柄で上昇率トップだった。石油大手エクソンモービルの上げも目立った。朝方発表の決算が市場予想を上回ったクレジットカード大手マスターカードが買われ、同業のアメリカン・エキスプレス(アメックス)やビザもつれ高した。
電子商取引のソフトウエアを手掛けるアート・テクノロジー・グループを総額約10億ドルで買収すると発表したIT(情報技術)のオラクルが上昇。アート・テクノロジーは約4割高と急伸した。7~9月期に黒字となった英石油大手BPの米預託証券(ADR)が上昇した。
一方、朝方発表の決算で売上高が市場予想を下回った製薬大手ファイザーが下げた。減益決算となったシリアル大手ケロッグも下落した。