官房長官、法相の進退「本人の意思」　自発的辞任に期待

仙谷由人官房長官は19日の記者会見で、国会答弁を軽視するような発言をした柳田稔法相への問責決議案が参院で可決した場合の対応について「その時点で本人のご意思がどうなるのか、状況によって予測がつきかねる」と述べた。2010年度補正予算案の成立や今後の国会運営への影響を避けるため、法相の自発的辞任に期待を示したとみられる。

自民党が22日に提出する法相問責決議案は24日の参院本会議で採決され、野党の賛成多数で可決されるのが確実な情勢となっている。自民党は問責可決後も法相が辞任しなければ、審議拒否も視野に入れる。与野党の全面対決で混乱した場合、補正予算案の成立がずれ込む可能性がある。

一方で仙谷長官は「自主的に辞任する必要はない。むしろ職務に精励してほしい」とも語った。菅直人首相は19日夜、国会内で輿石東参院議員会長と約20分、首相公邸で岡田克也幹事長と約1時間10分、それぞれ対応を協議した。法相が所属する民主党の旧民社党グループも幹部が集まり、話し合った。