財務相、円高けん制 「必要なら断固たる措置」
野田佳彦財務相は7日夕、東京外国為替市場で円相場が約15年ぶりに1ドル=83円台へ上昇したことについて「必要なときには断固たる措置をとる」と語り、市場安定のためには円売り・ドル買い介入も辞さない考えを改めて示した。財務省内で記者団の質問に答えた。
財務相は円相場について「一方向に偏った動きだ」と述べ、急激な円高・ドル安をけん制。企業収益や産業空洞化、中小企業の経営、雇用などの心配があるとして、「今後の動向を重大な関心を持って注意深く見守っていく」と指摘した。
日銀が同日、金融政策決定会合後に公表した声明で「必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく」と明記したことにも言及。「歩調を合わせてしっかりやっていきたい」と、日銀と連携して対応する考えを強調した。