福岡市長に36歳高島氏 民主推薦の現職破る
任期満了に伴う福岡市長選は14日に投票、即日開票され、無所属新人で元民放アナウンサーの高島宗一郎氏(36)が、無所属で現職の吉田宏氏(54)=民主、国民新推薦=ら7人を破り、初当選した。高島氏は政令指定都市で2番目に若い市長となる。高島氏は自民、公明が支援し、国政の与野党対決の構図を映した選挙戦となっていた。
投票率は43.67%で前回を1.1ポイント上回った。
高島氏は地元情報番組のキャスターを務めた知名度の高さを生かし、市政の刷新を訴えて選挙戦を展開。「アジアのリーダー都市にする」などと主張し、無党派層にも幅広く浸透した。自民は谷垣禎一総裁や麻生太郎元首相、閣僚経験者らが相次ぎ福岡入りし、遊説に同行するなど全面的に支援した。
現職の吉田氏は前回選挙に続き民主の推薦を獲得。民主党幹部も応援に駆け付けたが、中国漁船衝突事件の映像流出問題などを巡る現政権への批判が逆風になった。選挙戦では市債残高の圧縮など1期4年の実績を強調したものの、市立こども病院(福岡市中央区)の移転問題で当初方針の「計画見直し」から「推進」にかじを切ったことなども批判され、支持が伸び悩んだ。
たかしま・そういちろう=独協大法卒。97年九州朝日放送(KBC、福岡市)入社、情報番組キャスターなどを担当。大分市出身。36歳。