高齢者の万引き犯、過去最悪の2万人超 1~9月
万引きで摘発された高齢者は今年1~9月に2万人を超え、過去最悪だった昨年の同時期を上回るペースとなっていることが14日、警察庁のまとめで分かった。摘発者数全体も高止まりが続いている。警察庁は同日、業界団体や関係省庁と初の官民合同会議を開き、被害の届け出を徹底することなどで合意した。
1~9月の摘発者総数は7万6747人と前年同期比でほぼ横ばい。年代別では14~19歳の少年が2万681人と0.7%減った半面、65歳以上の高齢者は2万82人で0.7%増えた。
高齢者の摘発は1990年の3675人を底に、2009年の2万7019人まで19年連続で増加。09年度の警視庁の調査は、4分の1近くは「孤独」が背景にあるとしていた。
刑法犯全体の認知件数が減り続ける中、高止まりする万引きの占める割合は増しており、02年の4.9%から09年に8.8%に上昇。今年1~9月は9.2%だった。