首都圏の新築マンション、駅から徒歩7分超すと安く
「3分」最も高く
不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が首都圏1都3県の新築マンションの駅から歩いた時間と専有面積あたりの分譲価格をまとめた。徒歩6分までの立地なら同1分よりやや高いかほぼ同水準で、7分以上になると少しずつ下がることがわかった。広さあたりの平均価格が最も高かったのは3分だった。
2000年~10年9月に完成した最寄り駅から徒歩15分以内の新築マンション約80万戸を対象にした。専有面積30平方メートル未満の投資用ワンルームマンションなどは除き、駅からの時間別に3.3平方メートルあたりの平均価格を算出した。
徒歩1分との価格差をみると、同2~6分は0.5万~2.8万円高かった。3分が最も高いことについて、住友不動産は「電車の音などに抵抗がある人は、駅近の中でも騒々しさから適度に離れた立地を好む」とみている。
徒歩7分以上になると、同1分よりも平均価格が下がる。10分は20万円、15分では41万円安かった。首都圏は近畿圏や中部圏と比べ、駅からの距離が離れると、価格が低くなる割合が大きいという。地下鉄網などが充実し、物件数も多い首都圏では「購入者の選択肢が多いため、条件に厳しくなる」(東京カンテイ)とみられる。
湾岸地区などで駅から徒歩10分程度のマンションを多く展開する東京建物は「周辺環境などに加えて、割安感が人気のポイントになる」という。
中古マンションでも同様の調査をしたところ、新築以上に、駅から離れると価格が下がる傾向がみられた。駅から徒歩10分では1分よりも36万円、15分では60万円低かった。