川崎市、ふるさと納税に本格参入市税流出「勝算」は
川崎市がふるさと納税制度の寄付受け入れ額を伸ばそうと、返礼品と寄付の窓口になるポータルサイトを増やしている。2023年度は寄付額10億円台に対し、市税控除額（流出額）が100億円を超え、財政に悪影響が出ている。制度に批判的な立場を崩していない福田紀彦市長も「もはや看過できない」と判断した。 市は3つにとどまっていたポータルサイトを4月以降、積極的に増やしている。ふるさとチョイス、楽天ふるさと納税…
都市住民が地方に一時的に住んで活性化に取り組む「地域おこし協力隊」をきっかけとした移住が増えている。最長3年の任期後も同じ地域に住み続ける定住者は2023年に7214人。全体の6割強で、1年前より14%増えた。山口県萩市は地元住民らが暮らし方を指南するなど、地域とのつながりを深める仕組みで定住を後押しする。 地域おこし協力隊は都市部の若者らが山村や離島などに移り住み、任期付き公務員などとして地域…
兵庫県加古川市がスマートシティーの取り組みを加速させている。スペイン発の市民参加型の合意形成プラットフォーム「デシディム」を2020年に全国で初めて導入したほか、子どもや認知症の高齢者の見守りに使える防犯カメラを整備して街の安心・安全につなげた。「幸せを実感できる街」をめざす岡田康裕市長に成果と課題を聞いた。 ――インターネット上で市民、行政が双方向でアイデアや意見を投稿できるデシディムはユーザ…
NTTデータ子会社のNTTデータ経営研究所（東京・千代田）は、新潟県佐渡市でコンサルティング人材の育成を始める。島民向けにコンサルに関して学べる研修を実施し、島外からの調査依頼に対応できる人材を育てる。単価が高くリモートでも対応可能なコンサルの仕事を新たな産業として佐渡に創出し、若者の定職支援や移住促進につなげる。 プログラムは5月末から2025年3月までの隔月で計6回開催する。両津港のシェアオ…
広島県がスタートアップの支援策を相次ぎ打ち出している。今年度からシンガポールのコンソーシアム（共同企業体）、広島銀行と組み、県内企業と東南アジア企業との提携を仲介する。資金調達の後押しなどと合わせ支援を多様化する。広島からユニコーン（企業価値10億ドル以上の未上場企業）を生み出す環境づくりを急ぐ。 シンガポールでスタートアップ支援などを手掛けるJSIPや広島銀行と連携する。JSIPは起業家やベン…
埼玉県川越市のNPO法人あいアイの粟田千恵子理事長は、半世紀にわたり障害者に芸術を教える活動を続けている。教え子のなかには画家として大卒の社会人並みの給与をもらうプロも育った。活動の基点となったのは、粟田さんの心に残る2つの「怒られた記憶」だ。 川越市の環境プラザ（つばさ館）で19日まで開催中の「海からの贈り物展」は、静岡県熱海市の海岸で拾った花火やたばこ、ペットボトルといったゴミで作った天使の…
不要になった学校の制服などを再利用（リユース）する取り組みが広がっている。東京都中央区は回収した制服をクリーニングし、9月から1500円で譲渡を始める。伊藤忠商事はフリーマーケットサイトを6月に立ち上げる。制服価格は10年間で2割上がった。子育て世代の経済的負担を減らすとともに、環境意識の向上につなげる。 中央区は2024年度予算で、実質的な制服に当たる標準服のリユース事業に1800万円を計上し…
