国の借金、過去最高の908兆円　9月末

財務省は10日、国債や借入金などの「国の借金」が9月末で過去最高の908兆8617億円になったと発表した。「借金」は6月末に初めて900兆円台を突破したが、今回はさらに4兆7845億円増えた。財務省は2010年度末には約973兆円に膨らむとみている。

「国の借金」は国債と借入金、政府短期証券を合わせた債務残高の総額。国際通貨基金（IMF）の基準に従い、財務省が四半期ごとに発表している。

今年10月1日時点の人口推計（約1億2738万人）で割ると、1人当たりの借金は約713万円。09年度の名目国内総生産（GDP）の約1.9倍となる。

菅直人政権は来年度の新規国債発行額（当初予算ベース）を今年度並みの約44兆円以下とする意向だが、社会保障分野などで歳出が増えるとみられており、「借金」は11年度末には1000兆円の大台に乗る可能性がある。