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吉野家、280円「牛鍋丼」で巻き返し

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吉野家は2日、一部に豪州産の牛肉を使った280円の新商品「牛鍋丼(並盛)」を7日から全国で販売すると発表した。280円はゼンショーが運営する「すき家」の牛丼(並)の価格。主力の牛丼(並盛380円)の価格は据え置く。吉野家は値下げ競争と一線を画してきたが、ライバルの値下げに押されて販売不振に陥っており、低価格の新商品で巻き返す。

同社は従来、主力の牛丼では米国産の牛肉しか使ってこなかった。牛鍋丼は割安な豪州産を一部利用し、しらたきや豆腐を入れることで牛肉の使用量を抑え、低価格にした。

牛丼大手では昨年12月に松屋フーズとゼンショーが牛丼価格を下げる中、吉野家だけは価格を維持。この結果、吉野家の既存店売上高は7月まで17カ月連続の前年割れとなっている。2日に記者会見した安部修仁社長も、「(業績)不振の原因として、競合他社の低価格の影響が最も大きかった」と認めた。

松屋フーズは今月6日から16日までの期間限定で牛めし(通常は並320円)を250円で販売するキャンペーンを展開。「すき家」も近くに競合店がある店では牛丼価格を下げる戦略をとっている。

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