長周期地震動、「階級2」を初観測 兵庫・淡路の地震
兵庫県・淡路島で震度6弱となった13日の地震で、震源から遠く離れた場所でも高層ビルなどを大きく揺らすことがある「長周期地震動」が気象庁により観測された。
同庁によると、兵庫県洲本、淡路両市で「階級2」の地震動を観測。強い順に4~1の4段階中、3番目の強さで、高さ45メートル(14~15階建て)以上のビルで「物につかまらないと歩くことが困難。棚にある食器や本が落ちることがある」としている。
気象庁は3月末から長周期地震動の観測情報をホームページで試験的に発表しており、階級2の観測は初めて。東日本大震災で、大阪府の咲洲庁舎が震源から離れていたのに大きな揺れに見舞われたことなどを受け、情報の運用を始めていた。
政府が3月、発表した南海トラフ巨大地震の経済被害想定は、長周期地震動に関し最悪の場合、「落下物などにより多数の死傷者が発生。停電でエレベーターが停止しているため、救出作業も難航の恐れがある」としている。〔共同〕