日生、国債買い増し抑制 低金利で外債に振り向け
日本生命保険は22日、2013年度の運用計画を発表した。前年度に2兆1300億円積み増した国内債券の増加を抑制し、外国債券に資金を振り向ける。日銀による「量的・質的金融緩和」を受けて国内の長期金利が低下しているため、相対的に利回りが高い外国債券に新規資金を振り向けて運用収益の確保を狙う。
13年度は約1兆円の運用資産の増加を見込む。日本国債の積み増し額は12年度の約1兆円に比べて減らす方針を示した。日生の国内長期金利の年度内の見通しは0.3~0.9%と1%を下回る。大関洋財務企画部長は「長期金利が低水準で推移すれば、国債の代わりに外債での運用を増やす」と説明した。
国内株式は圧縮を続ける。12年度は国内株式の残高は2600億円減った。今年度も成長性や収益性の高い銘柄を選別しながら、圧縮していく方向だ。貸し付けは資金需要の増加が見込めないことから減少する見通しだ。不動産の運用残高は維持する方針。
12年度は1兆6000億円の運用資産が増加した。為替の変動リスクを低減するヘッジ付き外債を2600億円、外国株式を1900億円積み増した。貸し付けは800億円減らした。為替リスクをヘッジしないオープン外債も昨年度後半の円安局面で圧縮し、4200億円減った。外国株式は新興国などへの投資で1900億円増えた。