アベノミクスで金利どうなる 創論・時論アンケート
日本経済新聞は毎週日曜日、国内外の重要なテーマについて各界の論客の意見を紹介する「創論・時論」を掲載しています。これに合わせ、電子版では読者アンケートを実施しています。今回の質問は(1)安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」の推進で、長期金利はどう動くか(2)日本の財政にはどんな影響が及ぶか――です。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。選択肢にない回答もコメント欄で受け付けます。
アベノミクスは大胆な金融緩和、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「3本の矢」で構成されています。なかでも市場関係者の注目度が高いのが、大胆な金融緩和です。日銀が1月の金融政策決定会合で、安倍首相が求めていた2%の物価上昇率目標の導入と無期限の資産買い入れを決めたことで、市場では大幅な円安・株高が進みました。
一方で「アベノミクスは財政リスクをはらんでいる」との指摘も出ています。思い切った金融緩和と財政出動で市場のインフレ期待が過剰に高まると、これまで低金利で安定していた長期金利が急上昇(国債価格が急落)し、財政再建が難しくなるとの見方です。日銀が国債を大量に買い続ければ、政府が国債を無尽蔵に発行しやすくなり、財政規律を維持できなくなると懸念する専門家もいます。その場合には、日本国債の格付けが引き下げられるリスクもぬぐえません。
アベノミクスの推進で、長年にわたって日本経済を苦しめてきたデフレと円高からの脱却期待が高まっていることは間違いありません。それだけに財政再建との両立をいかに実現させていくか、政府・日銀のかじ取りが一段と重要になりそうです。
▼読者の考えは
アベノミクスで長期金利「緩やかに上昇」73%
アベノミクスによる金利の動きについての読者のご意見
日本の財政への影響についての読者のご意見
▼与謝野馨氏と嶋中雄二氏に聞く
長期金利マグマが試す アベノミクスの真価