首相、労働規制の緩和検討 諮問会議で表明
業績改善企業に賃上げ促す
安倍晋三首相は5日、首相官邸で開いた経済財政諮問会議で、デフレ脱却に向け、経済団体などに賃金上昇につながる取り組みを要請するとともに、政府として労働市場の規制緩和策などを検討していく考えを表明した。
首相は「雇用と所得の増大につなげるためには政府、産業界、労働界がこれまでの発想の次元を超えて大局的観点から一致協力して課題解決に動き出すことが必要だ」と強調。産業界には「人材育成投資の強化とともに、業績が改善している企業には報酬の引き上げなどを通じて所得の増加につながるよう協力をお願いしていく」と述べた。
労働界には「様々なニーズに対応した柔軟で多様な働き方の普及拡大に協力をお願いしていく」と言明。政府として「柔軟で多様な働き方を進めるため規制改革を進め、予算や税制のあり方を検討する」と語った。
出席した民間議員からは首相の賃上げ要請について「子会社の10周年、20周年のときに一時金を支給するような、今までのパターンと異なるものを考えるべきだ」などの声があがった。