中国、首相の靖国参拝見送り評価 関係改善模索か
【北京=島田学】中国外務省の洪磊副報道局長は29日の記者会見で、安倍晋三首相が春季例大祭にあわせた靖国神社参拝を見送る意向を固めたことについて「日本は歴史を正視することによってのみ、未来を切り開くことができる」と評価した。靖国神社問題には「日本が侵略の歴史を正視し、被害を受けた中国人民の感情を尊重できるかどうかだ」と指摘した。
一方、中国共産党機関紙の人民日報は29日、抗日戦争を扱う中国のテレビドラマについて「商業化のために暴力シーンが過激になっている」と批判する記事を掲載した。3月に入って中国メディアでは日本を批判する記事が少なくなっており、中国政府による対日関係の改善を模索する動きだとの見方が出ている。