捜査車両情報漏洩か 調書捏造容疑の警部補
兵庫県警の警察官らによる調書捏造(ねつぞう)事件で、虚偽有印公文書作成容疑で逮捕された社署所属の警部補の常深洋蔵容疑者(52)が、ともに逮捕された不動産仲介業の後藤新平容疑者(45)の依頼で、捜査車両に関する情報を漏洩した疑いがあることが14日、捜査関係者への取材で分かった。
ともに逮捕された職業不詳の洪幸大容疑者(42)が調書捏造のやりとりをICレコーダーで録音していたことも判明。常深容疑者とみられる人物が文言を指定し、調書作成を主導している。
暴力団幹部が覚醒剤を所持していたのを見たとする時期について、常深容疑者とみられる人物が「適当に2カ月ほど前に見たことにしたらええやん」とうその供述をするよう提案。後藤容疑者とみられる人物が応じる様子や、暴力団幹部の前科を照会する電話の声などが録音されていた。
録音時期は2011年12月ごろとされ、捜査2課が分析している。
捜査関係者によると、常深容疑者は昨年、薬物事件などの捜査協力者だった後藤容疑者から「車に追跡されているので調べてほしい」と依頼され、捜査車両であることを漏らした疑いがある。
常深容疑者は逮捕前の県警の任意聴取に対し情報漏洩を認めており、同課は、風俗店などで繰り返し接待を受けた見返りに漏洩したとみて、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で捜査する。
県警は14日、常深容疑者ら逮捕した4人を神戸地検に送検した。〔共同〕