伊方原発、地震想定引き上げ 規制委は了承見送り
四国電力は12日、原子力規制委員会の安全審査の会合で、伊方原発(愛媛県)の地震の想定を見直す考えを示した。昨年7月に審査を申請した時点で570ガルとしていた最大規模の揺れの想定を650ガルに引き上げた。規制委側から大きな異論はなかったものの、追加の検証が必要だとして了承は見送った。
地震想定は原発の耐震性を判断する基準で、再稼働に向けた安全審査の最大の焦点となっている。四国電は原発周辺の活断層の分析などを踏まえてこれまでより厳しくリスクを見積もり、数値を引き上げた。想定の見直しに伴い建屋や設備の耐震工事が必要になるかは今後、確認する。
地震想定が決まった原発は九州電力の川内原発(鹿児島県)、関西電力・高浜原発(福井県)と九電・玄海原発(佐賀県)の3カ所。四国電の想定について規制委は改めて審査会合で議論する方針だ。