東ガス、米でシェールガス事業権益取得 460億円で
東京ガスは29日、米国テキサス州で新型天然ガス「シェールガス」の開発事業権益を4億8500万ドル(約460億円)で取得すると発表した。東ガスが米国でシェールガス事業の権益を取得するのは初めてで、米国内市場に販売する。東ガスは2000年代に入り、資源開発を中心に海外事業の拡大に取り組んできた。シェールガスの需要が堅調な米国市場で新規事業に乗り出し、収益源を多様化する。
米現地法人が3月下旬に設立した子会社を通じ、米独立系資源開発事業者のクイックシルバー・リソーシズ(テキサス州)から、テキサス州バーネット堆積盆におけるシェールガス開発事業の権益を4月中に25%取得する。残り75%はクイック社が引き続き保有し、開発生産も続ける。
東ガス側の持ち分となるシェールガスの生産量は液化天然ガス(LNG)換算で年間約35万~50万トンで、需要が旺盛な米国で販売する。すでに生産が始まっており、13年度から収益への貢献が見込めるという。
東ガスは海外で資源開発を手がける「上流事業」に力を入れており、オーストラリアの天然ガス田開発などに投資してきた。11年にはカナダで三菱商事などと共同でシェールガスの権益を取得。今回分を合わせると、海外での資源開発への投資は7件目になる。