ファストリ最高益更新 13年8月期、中韓で販売好調
衣料品専門店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは10日、2013年8月期の連結純利益が前期比21%増の870億円になる見通しだと発表した。従来予想を25億円上回る。新規出店効果でアジアを中心に海外事業が好調なのが主因だ。2期連続で過去最高益を更新する。
今期の連結売上高は15%増の1兆690億円、営業利益は17%増の1475億円を見込む。従来見通しをそれぞれ130億円、40億円上回る。上振れ分のすべては海外ユニクロ事業という。アジアなどで155店を新規出店し、発熱保温肌着「ヒートテック」などの販売も中国や韓国で好調だった。中国では昨年9月の反日運動などで一時的に販売が落ち込んだが、11月以降は回復した。
同日発表した12年9~11月期連結決算は、純利益が前年同期比24%増の384億円だった。同社は向こう3年程度の為替予約を段階的に実施し、1年先までの商品輸入分はすべてヘッジ済みという。足元では円高修正が進んでいるが、岡崎健最高財務責任者(CFO)は「(仕入れ原価上昇など)業績に与える影響はほとんどない」と語る。
課題は国内ユニクロ事業。同事業の今期売上高は前期比5%増の6530億円と従来見通しを据え置いた。9~12月の既存店売上高は前年同期比5%増と計画を上回ったが、前期はヒット商品が不足して春物商戦に苦戦。業績予想を下方修正した経緯がある。
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