暴風雪、北海道で6人死亡　車が相次ぎ立ち往生

発達した低気圧の影響で2日午後、暴風雪となった北海道の中標津町や湧別町で、車が相次いで立ち往生し、3日朝までに6人の死亡が確認され、1人が手当てを受けた。道警は密閉状態の車内で一酸化炭素（CO）中毒死したり、凍死したりしたとみて調べている。

道警によると、中標津町の道道では2日午後、近くの宮下加津世さん（40）と長女の高校2年未彩さん（17）、次女の中学2年彩世さん（14）、長男の小学5年大輝君（11）の乗った車が雪で身動きが取れなくなった。

近くの人の119番で警察官や消防隊員らが駆け付けたが、4人は心肺停止状態で、2日夜に病院で死亡が確認された。

雪が窓やマフラーをふさぎ、排ガスが車内に充満してCO中毒死したとみられる。周辺は2～4メートルの雪が積もっていた。

3日朝、中標津町の牧草地で、近くのアルバイト従業員北川陽菜さん（23）が倒れているのが見つかり、病院で死亡が確認された。凍死とみられる。約300メートル離れた場所に北川さんの車が乗り捨てられていた。

一方、湧別町では2日午後、漁師岡田幹男さん（53）と長女の小学3年夏音さん（9）が、知人宅を訪ねようと車で出掛け行方不明となった。

自宅から約500メートルの路上で車だけ見つかり、3日朝、さらに300メートル離れた牧場の敷地内で、捜索していた警察官らが2人を発見した。岡田さんは病院で死亡が確認され、夏音さんも手当てを受けた。岡田さんは夏音さんをかばって覆いかぶさるようにして倒れていた。死因は凍死。

宮下さん、北川さん、岡田さんの3人いずれも、知人や家族に「雪で動けなくなった」と電話で連絡していた。

北海道は発達した低気圧が通過し、2日午後、道東、道北を中心にほぼ全域で大荒れとなった。〔共同〕