ロシア落下隕石、火星より遠い楕円軌道 NASA
ロシアに落下した隕石(いんせき)の軌道は、遠いところは火星より遠方を回る楕円形で、地球に16日に大接近した小惑星「2012DA14」の軌道とは全く異なるとする解析結果を17日までに米航空宇宙局(NASA)が明らかにした。
NASAの担当者は「落下した隕石が、2012DA14の破片ではなく、全く関係ないことがこの軌道からも明らかだ」と説明している。
NASAは、アラスカの観測所が捉えた大気圏突入時の音波記録などを解析し、隕石の突入角度などから軌道を割り出した。その結果、太陽を回り、太陽に近いところは地球と金星の間を通る一方で、遠いところは火星よりも遠方になる楕円軌道と判明した。
NASAは、隕石はもともと火星と木星の間に存在する小惑星帯にあった小惑星か破片とみており、その見方を裏付ける結果となった。探査機はやぶさが2005年に到着した小惑星イトカワも似たような軌道で太陽を回っている。
これに対し、2012DA14は368日で太陽を一周する、地球と似たほぼ円形の軌道。次回は2046年に地球に近づくと予想されている。〔共同〕