ソフトバンク、iPhone5に「テザリング機能」
KDDIに対抗

ソフトバンクモバイルは19日、米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone5」向けの新サービスや追加割引を発表した。「iPhone5」を経由してパソコンなどの外部機器をインターネットに接続できる「テザリング機能」を新たに導入する。高速携帯電話サービス「LTE」でも新たな割引料金を追加。21日の発売に向けて激しい競争を繰り広げるKDDI(au)に対抗する。
ソフトバンクは、来年1月15日からiPhone向けのテザリングのサービスを開始する。iPhone5の予約を始めた14日時点では導入の予定はなかったが、KDDIが21日のiPhone5発売と同時にサービスを始めると発表したことを受けて、3カ月あまり遅れて追随する。
19日の記者会見でソフトバンクの孫正義社長は「去年から準備を進めており、18日に導入を決めた」と話した。料金は月額525円で当初2年間は無料とする。
米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載した機種ではテザリング機能が普及しており、NTTドコモの場合は最新モデルの大半で導入済み。iPhoneへの導入で同機能の普及に弾みがつくと同時に、ドコモの販売戦略にも影響を与えそうだ。
21日から始める高速携帯電話サービス「LTE」向けの割引料金も新たに追加した。LTE対応のスマホからソフトバンクの携帯電話にかけた場合の国内通話料が月額500円になる定額メニューを1月から導入する。
またソフトバンクグループなどの固定通信サービスと同時にスマホを契約するとスマホの通信料を2年間、月額1480円割り引く。KDDIもスマホと固定回線のセット割引を導入しており、ソフトバンクはこれに追随する。
ソフトバンクの孫社長はiPhone5の予約状況について「初期入荷分はすでに完売した」と明らかにした。このためすでに予約済みでも21日の発売日に手に入らない顧客も出る見通しだ。
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