複数生徒から「虫」「菌」といじめ 兵庫・川西の高2自殺
兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒(17)が2日に自殺し、複数の生徒から「虫」や「菌」と呼ばれるいじめを受けていたことが15日、高校への取材で分かった。
高校は生徒への調査でいじめを把握。14日夜になって「精神的な苦痛があった」と事実を認めて両親に謝罪したが、自殺との因果関係について「分からない」と説明した。暴力行為は確認できなかったとしている。
高校によると、複数の生徒が今春以降、男子生徒のいすの上にガの死骸を置いたり、体が触れそうになった際に「ばい菌が付く」と言ったりする、いじめをしていた。
県警や高校によると、男子生徒は2学期が始まる前日の2日夜、自宅で首をつって自殺。遺書はなかったが、4日の葬儀で、同級生らが男子生徒のひつぎに入れるために書いた手紙にいじめを示唆する内容があり、両親が学校に調査を求めた。
教員が男子生徒の友人や同級生から聞き取り調査を始め、6日から2年生全員を対象にアンケートを取り、いじめの実態を把握したという。
校長は取材に「いじめに気づかなかったのは申し訳ない。保護者会で説明するまで詳しい内容は話せない」と話した。兵庫県教育委員会は「詳細が分からず、対応は高校に一任している」としている。〔共同〕