白川総裁「金融安定へ体制整備を」 IMF・世銀総会閉幕
48年ぶりに東京で開いた国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会は14日、全日程を終えて閉幕した。次回会合は来年4月に米国で開く。
この日は金融システムのグローバル化に関するセミナーが開かれ、各国の中央銀行総裁や研究者、金融機関トップが参加した。基調講演した日銀の白川方明総裁は「グローバルな金融安定のために柔軟かつ複線的なアプローチを目指さなければならない」と述べ、市場監視や自己資本規制などの体制整備を訴えた。
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は、先進国の金融緩和が新興国に過度な資本流入をもたらすとの批判に「それが全体として新興国の不利益になるかどうかは明確でない」と反論した。
同日午前に予定していた中国人民銀行の周小川総裁の記念講演は、周氏が来日しなかったため行われず、易綱副総裁が原稿を代読した。