虎ノ門ヒルズ完成 周辺開発、今後10年で1兆円
森ビル、11日開業
森ビルは4日、オフィスやホテルなど複合再開発の超高層ビル「虎ノ門ヒルズ」(東京・港)が同日完成し、11日に開業すると発表した。2020年の五輪開催で注目を集める湾岸と都心を結ぶ幹線道路「環状2号線(環2)」との一体開発が特徴。同ビルとは別に、港区内で今後10件の大型再開発を総事業費1兆円規模で手掛けていく方針も同時に明らかにした。
虎ノ門ヒルズは52階建てで環2の真上に建設。6~35階のオフィス部分は広告会社のアサツーディ・ケイなどが入居しほぼ満室という。37階以上は日本初進出となる高級ホテル「アンダーズ東京」と住宅が入る。道路を含めた総事業費は約2300億円。
森ビルは4日、今後10年かけて虎ノ門ヒルズの隣接地や六本木などで10件の大型再開発を推進することも明らかにした。計22万平方メートルの土地でオフィスや商業施設、住宅の複合ビルを建てる。延べ床面積は合計220万平方メートル、総事業費は1兆円という。同日記者会見した辻慎吾社長は「虎ノ門ヒルズを起爆剤に五輪やさらにその先へ向けて都心の再開発を加速する」と強調した。
虎ノ門・新橋地区は五輪や規制を緩和する国家戦略特区も追い風となり大型の再開発が相次ぐ。ホテルオークラは旗艦ホテル「ホテルオークラ東京」(東京・港)の本館を建て替え、19年春に営業再開する計画だ。三井不動産は公募増資などで約3245億円を調達、再開発を加速する。
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