全日空、国際線運航規模で日航抜く 4月、羽田発着枠獲得で
全日本空輸の国際線の運航規模が日本航空を上回ったことが両社が2日までに公表した4月の旅客輸送実績で明らかになった。全日空は3月末に拡張した羽田空港の国際線で日航よりも多くの発着枠を配分されており、欧米への長距離路線を増便・新設したことが寄与した。両社の国際線の運航規模が逆転するのは全日空が国際線に参入した1986年以降初めて。
逆転したのは座席数と飛行距離を掛け合わせて算出する「有効座席キロ」と呼ばれる指標で、旅客輸送力を表す。日航の4月実績が前年同期比3.7%増の38億3682万座席キロだったのに対し、全日空の4月実績はは羽田国際線の拡張で27.2%増の40億5122万座席キロと急伸した。
実際の旅客数や運賃を支払って搭乗した顧客を運んだ距離を示す「有償旅客キロ」については、4月実績でも引き続き日航が全日空を上回った。全日空は2016年度までに国際線の運航規模を13年度比45%増やす計画を掲げており、今後は全日空の運航規模が日航を上回る傾向が続く見通しだ。
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