日産「リーフ」、一律28万円値下げ 4月に改定
日産自動車は17日、電気自動車(EV)「リーフ」の価格を4月に改定し、一律で約28万円値下げすると発表した。国と地方自治体の補助金を最大限使うと、価格が200万円を切る地域もあり、実質的な購入価格はトヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」に近づく。値下げにより国内累計2万1000台にとどまるリーフの販売拡大を目指す。
リーフの発売は2010年12月。12年11月に価格を約40万円引き下げた廉価版「Sグレード」を加えており、モデル全体の一律値下げで一段の普及を後押しする。
価格改定後のリーフの価格は、12年度の国のEV購入の補助金78万円を最大限受給した場合、221万~299万円。プリウスの売れ筋であるSグレード(232万円)の価格に近くなる。
地方自治体にも独自の購入補助制度を導入する動きが広がっており、例えば長野県軽井沢町は上限30万円で車両本体価格の10%を補助する。国と自治体の制度を活用すれば、廉価版は200万円を切る。
EVは充電インフラへの不安が消費者に根強いほか、価格が割高なこともあって販売が伸び悩んでいる。日産は値下げに加え、車載電池の容量が一定期間に減少した場合、電池を交換する新しい補償を近く導入し、航続距離への不安を和らげる。充電インフラでは、国が緊急経済対策で約1000億円の補助金を支出し整備を後押しする計画を打ち出している。