宝塚歌劇100年祝い、町名「歌劇町」に 宝塚市検討
2014年の宝塚歌劇団創設100年を記念し、兵庫県宝塚市が、宝塚大劇場周辺の町名を「歌劇町」(仮称)に変えることを検討している。歌劇で栄えた町をさらに全国に宣伝し、観光客誘致につなげたい考えだ。
歌劇団が市の商業や文化の発展に寄与したとして、中川智子市長が6月議会で町名変更の方針を表明。市は「地元住民の理解が大前提」とした上で、地図上の表記や、案内板の設置などで「歌劇文化が根付く町」を観光客にアピールできるとしている。
対象は阪急宝塚駅と劇場を結ぶ約400メートルの遊歩道「花のみち」沿いや劇場の周辺で、現在は栄町1丁目の一部。
花のみち近くの雑貨店店主佐原ナオミさん(53)は「町名変更だけでなく、もっと歌劇を前面に出して宣伝するべきだ」と100周年に向けての盛り上がりに期待する。
一方で、約60年続く和菓子店経営の岡田護さん(68)は「商品の包み紙を刷り直す場合、市が代金を負担してくれるのか。わざわざ変更する必要あるかね」と冷ややか。
市は今後、自治会や商店主と協議し、正式な町名と変更範囲を決定。14年4月の新しい名前の町の誕生を目指す。
宝塚歌劇団は1914年に初公演し、代表作「ベルサイユのばら」などの演目で全国的に人気が沸騰した。〔共同〕