イチロー、控えもありうる条件で契約 米報道
【ニューヨーク=原真子】米大リーグのヤンキースにマリナーズから移籍したイチローについて、スポーツ専門チャンネルESPN(電子版)は24日、「守備位置変更、低い打順、左投手の際は控えもありうる、の3条件を認めて契約したらしい」と報道した。
ヤンキースのキャッシュマンGM(ゼネラルマネジャー)がESPNに話した。どの選手をも特別扱いしないヤンキースだからできることで、ノートレード条項も破棄させるなど、「彼はかなりの犠牲を払った」(同GM)。ただ、イチローでなければ外野手には興味がなかったという。
米紙ニューヨークタイムズは、「イチローを獲得するのに、それほど有望でない2投手とたった250万ドル(約2億円)で済んだ」とし、シアトルは惜しむ声と同時に、「放出できて良かった」という意見もあると報じた。スポーツイラストレイテッド(電子版)も「若返りを図るマリナーズでは、イチローは微妙な存在だった」とした。
各紙はいずれも、ここ2年の衰えを指摘しつつも、スピードと守備はまだまだ一級品で、ヤンキースの穴を埋めるとし、ESPNはヤンキーススカウトの言葉として、「マリナーズでのプレーに飽きていたイチローも、トップチームに来ればやる気が出て、蘇るのではないか」と伝えている。