少年の面接映像不正に持ち出し 前福島鑑別所長を処分
仙台矯正管区と福島少年鑑別所は24日、以前勤務していた少年鑑別所で録画した、少年との面接場面のビデオテープを不正に外部に持ち出したとして、斉藤俊郎・前福島少年鑑別所長(55)を、同日付で戒告処分としたと発表した。
福島少年鑑別所によると、斉藤前所長は1996年6月ごろから97年2月ごろまでの間、当時勤務していた浦和少年鑑別所(現さいたま少年鑑別所)で、4人の少年との面接を行い、同年2月か3月ごろに、これらの場面を録画したビデオテープ2本を、不正に外部に持ち出したとしている。
面接場面の録画は、職員の研修に使うためで、少年らの同意を得ていたという。ビデオテープは斉藤前所長が官舎などで保管していた。
今年2月、法務省に匿名で投書があり、仙台矯正管区の調査で発覚したという。馬場恒嘉・仙台矯正管区長は「国民の信頼を損ね、極めて遺憾。注意喚起を促し、失った信頼の回復に努めたい」とコメントした。〔共同〕