中国経済の先行き不安、払拭狙いか 中国が追加利下げ
【北京=大越匡洋】中国人民銀行は6月に続いて追加的な利下げに踏み切る。貸出基準金利を期間1年物で0.31%下げ、預金基準金利は1年物定期預金で0.25%下げる。6日から実施する。
最近の中国は0.25%刻みで政策金利を変えてきたが、今回は貸出金利の下げ幅を大きくし、減速ペースを速める中国景気を下支えする姿勢をより鮮明にした。追加利下げにより、期間1年の貸出基準金利は6%、一年物定期の預金基準金利は3%となる。
人民銀は6月8日に3年半ぶりに利下げを実施したばかり。今回は予想外に早いタイミングでの追加利下げとなった。需要が冷え込むなか、6月の主要な経済指標が出そろう9~13日を前に利下げを決め、踏み込んだ金融緩和で中国経済への先行き不安を払拭する狙いがあるとみられる。
13日に公表予定の4~6月期の中国の実質成長率は約3年ぶりに8%を下回るとの見方が多い。6四半期連続で成長が鈍るのは確実だ。