オスプレイ墜落「機体に問題なし」 米が最終報告
新たなパイロット訓練導入
【ワシントン=吉野直也】米国防総省は17日、今年4月にモロッコで起きた海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイの墜落事故に関する最終報告書を発表した。機体には問題はなく、パイロットのマニュアル違反による操縦ミスが原因と断定した。
海兵隊のシュミドル中将は記者会見で「調査で機体に問題はなかった」と言明した。再発防止に向け、新たなパイロット訓練を導入するとも説明した。日本側は報告書に独自の分析を加え、安全性を判断する。
報告書では(1)機体を強風下では避けなければならない追い風を受ける状態にした(2)回転翼を定められた制限を超えて水平方向に傾けた――などと指摘した。報告書は既にリッパート国防次官補(アジア・太平洋担当)が15日に訪米中だった神風英男防衛政務官らに手渡している。
米側は6月に米フロリダ州で起きた墜落事故についても月内に調査結果を伝え、10月から沖縄県の米軍普天間基地での本格運用を目指す。